宇宙プラズマ環境研究部門│愛媛大学 宇宙進化研究センター







研究紹介

Magnetic Reconnection

磁気再結合という言葉はご存知ない方も多いと思いますが, この現象は,実は宇宙空間では, 非常に様々な場所で起こっており, 解明すべき非常に重要な問題であると考えられています. 文字通り,磁力線がつなぎかわる現象なのですが, 実は,つなぎかわることで蓄積された 磁気エネルギーを熱及び運動エネルギーに高効率で変換できるメカニズムとして注目されているのです. この現象が,宇宙空間でみられる多くの爆発現象を解明する鍵として注目を浴びています. 本研究室では,この磁気再結合現象を数値シミュレーションで再現し, 宇宙における様々な爆発現象を解明しているのです. では,具体的に宇宙のどこでその磁気再結合が行われていると考えられているかを見ていただきましょう.

地球磁気圏

地球磁気圏

私たちの住む地球は,左図に示すように磁場で覆われています (もちろん,磁力線は目で見ることはできませんが). そして,地球を覆う磁場と太陽風と呼ばれる太陽から流れてくるプラズマに伴う磁場との間でも, 磁気再結合が起こっています. また,その太陽風の影響で地球の磁場は左図にあるように太陽の反対方向(左図でいう右方向)に, 地球の尻尾のように磁場が引き伸ばされたような状態にあります. そこでも,実は磁気再結合が起こり,その爆発現象がオーロラの発生と重要な関係があるという 証拠がぞくぞくと得られています.


太陽フレア

太陽フレア

太陽表面でも大規模な爆発現象が頻繁に起こっており, 多くの観測がなされています. 最近の観測結果およびシミュレーション等により太陽フレアも磁気再結合で説明できるという報告が多々提出されています. 右図は,太陽観測衛星で観測された磁気再結合の結果, 太陽表面に形成された磁気ループです.



活動銀河核ジェット

活動銀河核ジェット

左図は,ハッブル望遠鏡で観測された活動銀河核ジェットです. 地球,太陽と来て,さらに太陽圏を飛び越えて,銀河のスケールです. このように,様々なスケールで,様々な場所で磁気再結合が行われていることが, ここ最近の観測等で示されてきています.




Visualization

シミュレーションで得られる数値データは,膨大かつ数値の羅列でしかありません. このままでも数値データの内容を知ることができないわけではありません. しかし,特に3次元データともなると数値データのままではシミュレーション結果を解析することは非常に困難です. そこで,得られた数値データを正しく,分かりやすく可視化する必要性がでてきます. 本研究室では,この可視化法の研究も行っています.
先に述べたように,正しく分かりやすく可視化することは,想像以上に難しいのです. 例えば,風の流れなどで考えてみてください. 3次元空間で風を表現するにはどのようにしたら良いと思いますか? 離散格子点上に矢印を描いて表現する. 煙のようなものを流して表現する. 仮想の粒子を飛ばして表現する. など,いろんなことが考えられますね. しかし,矢印では,奥にある矢印は手前の矢印に隠されて見えなかったり, 煙や仮想粒子では,大きな流れが見やすいかもしれませんが,細かい流れは見えないでしょう. 風の流れ一つをとってみても,正しく分かりやすく可視化することは難しいですね.

可視化解析ツールの開発

本研究室では,可視化解析ツールの開発を行っています. このツールでは,プラグインの形で自分で作成した可視化プログラムを追加することができます. そうすることで,可視化技法の開発を容易にしているのです. もちろん,さまざまな可視化技法を用いて数値データの可視化を行い, 効率よく解析することも可能にしています. 詳しくは, VENUSをご覧下さい.